当院の日帰り手術
当院では数日以内の早い日程で手術予定を組むことが可能です。手術は基本的に平日の外来診療時間内に行っております。緊急性の高い外傷縫合や皮膚切開などは即日行いますし、早く処置や手術をしてほしいと希望される患者さんをお待たせしません。
大半の手術は約10分〜15分程度で終了します。手術後は翌日または翌々日に傷を診せていただき、1~2週間後に抜糸を行います。その後の通院頻度は手術内容によって異なります。
患者さんの日常生活に
支障をきたしません
頭部や顔面の手術であっても翌日から洗顔、洗髪、シャワーも普通にしていただいて結構ですし、面倒な軟膏処置など不要です。抗生剤の内服も原則必要ありません。激しい運動などは避けていただきますが、ほとんどの場合、日常生活に支障をきたすことはありません。
出血・痛みの少ない手術を
心掛けています
院長は主にNTT東日本札幌病院で手術のトレーニングを積んできました。出血・痛みの少ない手術を日々心掛けています。
手術当日の費用は一部特殊なものを除き、保険適応の3割負担で8000円~17000円程度です(診察代や病理検査費用などすべて含む)。症例によっては他施設に紹介させていただく場合があります。あらかじめご了承ください。
※紹介状は即日作成します。
炎症性粉瘤の切開
粉瘤は日常診療で頻度が高いものです。「袋ごと摘出する」のが治療の基本ですが、炎症を起こしている状態では応急処置として切開のみ行います。切開排膿の実際の手順を示します。
まず最初に局所麻酔の注射をします(1)。麻酔は痛みを伴います。麻酔を十分に効かせたのち、メスで少しだけ切開すると排膿がみられます(2)。ここでハサミを用いて内腔を確認しながら切開を広げます(3)。素早くハサミを左手に持ち替えてさらに十分な切開を入れます(4)。なお、手術の際には利き手が使えない/使わない方がよい場面があるので、多くの外科医は左右ともにハサミが使えるようトレーニングを積んでいます。切開後は内部を生理食塩水で洗浄して処置は終了となります(5)。
メスだけで切開を済ませようとすると(6)のように下床の正常組織を損傷させてしまうリスクがあるため、ハサミを上手く併用します。特に範囲がわかりにくい皮下膿瘍の切開では安全性の高い手技が重要になります。切開後は炎症が落ち着きますが、袋そのものは残存しているため再発の可能性があります。期間をあけてから根治的な摘出術が望まれます。
注1) 症例よって多少やり方が異なります。
注2) 炎症を起こしていない場合は袋ごと摘出します
(1)局所麻酔の注射
(2)メスで少しだけ切開
(3)ハサミで切開ラインを広げる
(4)ハサミを左手に持ち替えて
さらに切開を広げる
(5)生理食塩水で内部を洗浄
(6)正常組織の損傷
Key Points
①炎症性粉瘤の治療は切開排膿が基本である
② メスとハサミを上手く併用するのが安全な手技である
③ 切開して炎症が落ち着いたら根治的切除が望ましい